ミネラルウォーターの歴史 −ミネラルウォーター世界紀行・3−
5.日本のミネラルウォーターは殺菌済み!良いのか悪いのか?
日本のミネラルウォーターは、ジュースやサイダーなどの「清涼飲料水の一種」と考えられきました。
日本の清涼飲料水は、厚生労働省の「食品衛生法施行規則」、「食品、添加物等の規格基準」に従い生産・販売されていて、ミネラルウォーターもこの基準に基づき殺菌処理等が行われてきました。
日本の地下水は、ミネラル成分が少ない軟水が多く、複数の水源の水を混ぜ合わせたり、ミネラル成分を添加したり、調整したりして加工した水が多いと言われています。しかし清涼飲料水扱いの日本では当たり前とされていました。
もし、ヨーロッパのミネラルウォーターを清涼飲料水や水道法の基準で製造しなければいけないとすると、輸入元は殺菌するのに手間や費用が莫大にかかり、販売価格も更に高値になってしまうことから、EC側は、厚生労働省の規制を「非常関税障壁(輸入品の市場拡大を阻む障害)」だと日本政府に抗議した結果、日本政府側が昭和61年(1986)に「ミネラルウォーター類の製造基準」という公式通知を発表しました。
その基準の内容を簡単に解りやすく言うと、ミネラルウォーター類は日本の水道法の基準に則した、殺菌された水であることが基本ではあるが、泉源から直接採水した鉱水であり、汚染されていない水であれば無殺菌で、販売しても良いと認めますという内容でした。
この内容からいくと日本の水にも適用が可能となることがいえるのですが、残念なことに農林水産省の基準には、
「無殺菌のミネラルウォーター」と言うカテゴリーは存在せず、さまざまな方法で殺菌済みの水も「ナチュラルミネラルウォーター」と
認められており、国産には殺菌済みの水しか販売されていない矛盾が起こっています。
平成5年(1993)にコーデックス(Codex=国際食品規格)のナチュラルミネラルウォーター規格を全世界に拡大し、国際規格にしていこうと、スイスのジュネーブでCAC(国際食品規格委員会=コーデックスの母体)の総会でこの問題が取り上げられ、現在、欧州規格の国際化が進行し、日本でもコーデックスの動きに伴い平成14年(2002)に厚生労働省「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会食品規格部会」において、ミネラルウォーター類の規格基準の改正を検討し始めています。
私個人の意見としては、これを期に日本でも「国産ナチュラルミネラルウォーター」の為だけではなく、環境保護に取り組んで欲しいと心から思いました。
日本の大手企業が省庁や自治体とより協力を深め、採水地周辺の森林の環境保護に力を注いでいただけると嬉しいです。
既に、「サントリー」と言う有名大手メーカーさんがいち早く取り組まれているそうです、本当に有難いお話です。それを知ってからの私の家の冷蔵庫には、サントリーの製品が増えました。小さいけれどつい応援したくなりますよね。
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